ベストな収納ってなんだろう?
ベストな収納ってなんだろう?
新築住宅を考えるとき、多くの人がこだわるのが収納。特に、収納量をボリュームアップさせる傾向があります。
しかし、実際に持ち家に感じる不満をリサーチすると、その第1位が「収納の少なさ」だと言われています。
建てる前に検討したにも関わらず、なぜそんなことが起こるのでしょうか?
今回は収納について考えてみたいと思います。
まず、収納で大切なポイントは
① しまうことで満足しない
② 大きな収納より小さな収納を
③ 奥行より間口を大切に
以上3つがポイントになると思います。
3つのポイントを細かく見ていきましょう。
① しまうことで満足しない
収納を検討する時に起こることが、収納を設けることが目的になってしまっていることです。
本来、収納にとって大切なことはしまうだけでなく、使いやすいことです。
収納はしまうためにするのではなく、いかに気持ちよく使えるかが重要です。
② 大きな収納より小さな収納を
昔の日本家屋は、実は収納スペースが大きくとられていました。
というのも、物が少ない、足りない時代でしたから、とにかく物を大事にして、出しっぱなしにせず用が済んだら仕舞っておく。
必要なときに必要な物を取り出す、ということをしていました。
また、昔は出産もお葬式なども自宅で行っていましたので、そういった際に必要な道具をしまっておけるだけの大きな収納が求められていました。
しかし、現在はというとさまざまな物がレンタルできるようになり、道具を何もかもおく必要がなくなりました。
例えば現代のスタイルに合わせて雛人形がずいぶんとコンパクトになったように、私たちは収納への考え方をバージョンアップさせる必要があります。
大きな納戸や小屋裏収納を設けるということは、この先、一生使わないかもしれない物のために何十万円とかけて家の坪数を増やしている、ということでもあります。
そう考えると、ただ大きいだけの収納がどんなに意味のないことかわかりますね。
大きな収納を1つより小さな収納を使う場所の近くに複数個設けるほうがいいかもしれません。
③ 奥行より間口を大切に
奥にあるものは取り出しにくく、使いづらくなってしまいます。
奥にしまったものは普段目にすることないことから、収納した本人ですらいざ必要になった時に、どこにしまったかわからなくなってしまうことも。
「収納されている」ということが目につかないと収納されていることも忘れてしまうのです。
間口を広げて何がどこにあるかわかりやすくする工夫と、ストックするモノの量がひと目でわかるようにすれば重ね買いも減ります。
まとめ
収納上手になりましょう!
「収納上手な人」とは何でしょう?ずばり収納上手な人とは、片付ける努力より物を増やさない努力をしている人。物を厳選している人です。
収納上手な人は、ある程度物が増えて収納から溢れそうになったらその都度、断捨離しているんですね。
収納力とは断捨離力と言ってもいいかもしれません。
最後に、今、注文住宅を建てるにあたって収納を悩んでいる方は、未来を具体的にイメージして設計者と共有してください。
そして今、「収納が少ない、足りない」と思っている方は、持ち物を見直し、それらが家と暮らしに合っているか、いま一度確認してくださいね。